関西クラシック音楽情報  ・・・音楽賞のページ・・・  (17.1.20 更新)
  掲載内容に,正誤,掲載後の変更などがある場合があります.詳細は「問い合わせ先」でお確かめください.

 音楽クリティック・クラブ賞

 「音楽クリティック・クラブ賞」とは・・・

 関西に在住する音楽評論家でつくる「音楽クリティック・クラブ」が主催する音楽賞。関西音楽界の一層の活性化を図ろうと、毎年12月に、直近の1年間に関西圏で開催された演奏会のなかから、最優秀とみとめられたものに「音楽クリティック・クラブ賞」、著しい成長を示し今後の活躍が大いに期待されるものに「音楽クリティック・クラブ賞 奨励賞」を贈っている。


 連絡事務所:株式会社 ヤマハミュージック大阪 心斎橋店
       542-0085 大阪市中央区心斎橋筋 2-8-5
       Tel:06-6211-8330
 *「音楽クリティック・クラブ」は、クラブ組織の団体なので、団体としての事務所はない。


 2016年度 (第37回)
 「音楽クリティック・クラブ賞」受賞者決まる


 2016年度 (第37回) の「音楽クリティック・クラブ賞」は、本年1月に行われた選考会で、下記の通り受賞者が決定し、1/17 に贈呈式が行われた。

  音楽クリティック・クラブ賞 本 賞 京都市交響楽団
    同           奨励賞 幣 隆太朗
(コントラバス奏者)

 音楽クリティック・クラブ賞は、「直近の1年間に関西圏で開催された演奏会のなかから」選ぶことになっているが、2016年度については、選考に取りあげられた「京都市交響楽団の定期演奏会」が、いずれの回も優れた演奏であり、特定の回を対象にするよりこの1年を通しての活動を評価すべきという観点から「定期演奏会の充実度」となった。受賞の理由にも、そのことが触れられている。
 選考にあたっては「60周年ということは念頭になかった」(福本) という。しかし、結果的には60週年の節目がこの成果につながったといえる。定期演奏会ではないが、年末に開催された「創立60周年記念 特別演奏会」は、仲のいい3人の指揮者と楽員のやる気でできた演奏会だったといえよう。

 奨励賞のコントラバス/幣 隆太朗は、ドイツの交響楽団員として活動するかたわら、ソリストとしても活動範囲を広げ、地元関西でもリサイタルを開催していることが評価された。
 関西でコントラバスといえば、だれもが知る故 奥田一夫に手ほどきを受け、その奥田が使っていたはずの1670年製コントラバスの名器「ブゼット」を上野製薬から貸与されている。その期待に応えるためにも、これからの技量の向上とレパートリーの拡大を望みたい。
flyer
 左から、受賞者 幣 隆太朗,京都市交響楽団 (柴田智晴 チーフマネージャー) の皆さん。音楽クリティック・クラブ 鴫原眞一,福本 健,小味渕彦之 の皆さん。

このページの《トップ》へ戻る

 音楽クリティック・クラブ賞

 受賞の理由および対象になった公演は以下の通り、

 本 賞  京都市交響楽団

■《受賞の理由となった公演》

 公演を特定せず「定期演奏会の充実度」なったが、受賞の理由に例示された定期演奏会は次の通り。

flyer 16.3.12(土)14:30 京都コンサートホール 大ホール
16.3.13(日)14:30 京都コンサートホール 大ホール
京都市交響楽団 第599回定期演奏会
指揮/高関 健 曲目:(プレトークあり・レセプションあり) マーラー/交響曲 第6番 イ短調「悲劇的」 入場料:S¥5,000 A¥4,500 B¥3,500 P¥2,000 問い合わせ:京都市交響楽団(075-711-3110)

16.10.7(金)19:00 京都コンサートホール 大ホール
京都市交響楽団 第606回定期演奏会
指揮/ラドミル・エリシュカ 曲目:スメタナ/交響詩「モルダウ」,ドヴォルザーク/交響的変奏曲 op.78,ドヴォルザーク/交響曲 第9番 ホ短調 op.95「新世界から」 入場料:S¥5,000 A¥4,500 B¥3,500 P¥2,000 問い合わせ:京都市交響楽団(075-711-3110)

flyer
flyer 16.11.26(土)14:30 京都コンサートホール 大ホール
16.11.27(日)14:30 京都コンサートホール 大ホール
京都市交響楽団 第607回定期演奏会
指揮/高関 健 ピアノ/児玉 桃 オンド・マルトノ/原田 節 曲目:メシアン/トゥーランガリラ交響曲 (レセプションあり) 入場料:S¥5,000 A¥4,500 B¥3,500 P¥2,000 問い合わせ:京都市交響楽団(075-711-3110)


■《受賞の理由》

 近年、京都市交響楽団の定期演奏会は、常にほとんど満席と言えるほど多くの聴衆を集めている。わが街のオーケストラを応援しようという京都府民が増えたこともあるだろうが、最大の要因は京響の演奏が著しく充実してきたことだろう。楽員の世代交代が進んで優秀なプレイヤーが増えたことも一因として挙げられると思うが、毎回、失望させられることがない高い水準の演奏を披露し続けていることが、京響の現在の充実ぶりを物語っている。2016年1月から11月までの全11回の定期演奏会のうち1月、5月、9月を除く8回の定期を聴いたが、指揮者が異なれど、常に作品の姿を魅力的に伝える演奏となっていた。かつてに比べると、オーケストラの機能性、合奏能力などが飛躍的に向上したことは明らかであり、また全楽員のやる気が音に込められていると感じられる。とりわけ3月の第599回 (高関 健指揮、マーラーの交響曲 第6番)、10月の第606回 (エリシュカ指揮、スメタナとドヴォルザークの作品)、11月の第607回 (高関 健指揮、メシアンのトゥーランガリラ交響曲)などは、オーケストラの能力の高さを強く印象付ける優れた演奏であった。そのいずれかを賞の対象にしても良かったのだが、むしろこの1年を通してのオーケストラとしての高い充実度を評価したいと思う。(福本 健 音楽クリティック・クラブ)

■《贈られた賞状》


 音楽クリティック・クラブ賞 本賞
   京都市交響楽団 殿

 第五九八回から第六〇七回に至る二〇一六年の定期演奏会で、かつてなかったほど機能性に優れ、表現力に富んだ演奏を披露し続けてこられたことは、驚嘆に値するものです。全楽員やる気満々の、しかし決して暴走することのない充実した演奏を評価し、今後のさらなる向上を期待して、この賞を贈ります。
 二〇一七年一月一七日
         音楽クリティック・クラブ
           メンバー 連名

flyer
 京都市交響楽団 (柴田智晴 チーフマネージャー) に賞状を渡す 音楽クリティック・クラブ 福本 健さん。

このページの《トップ》へ戻る
………………………………………………………………………
 奨励賞  幣 隆太朗(へい りゅうたろう / コントラバス奏者)

■《受賞の理由となった公演》

flyer 16.9.5(月)19:00 神戸文化ホール 中ホール
幣 隆太朗 コントラバス・リサイタル 2016
ヴァイオリン/会田莉凡 ピアノ/脇田洋平 作曲/薮田翔一 曲目:ボッテシーニ/協奏的大二重奏曲,シュペルガー/コントラバス・ソナタ ホ長調,シュペルガー/アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D821,薮田翔一/The grando design 入場料:¥3,000(全自由) 問い合わせ:Kb.Konzert 実行委員会(090-1592-1689/Kb.Konzert.gmail.com)


■《受賞の理由》

 コントラバスという楽器が独奏楽器として注目される機会は21世紀の今日でもそれほど多くはない。この楽器のために書かれた独奏曲は数が少なく、あまり知られた作品もないからである。これには理由があって、楽器自体がベース・ラインを演奏し、たっぷりとした音の存在感を生むために作られているため、流麗なメロディラインを奏でるのには不向きであるからだ。
 2007年からシュトゥットガルト放送交響楽団の団員として、ドイツを拠点に活動をしているコントラバス奏者の幣 隆太朗は、毎年、地元関西でリサイタルを開いている。オリジナル作品と普段はチェロで演奏される作品をプログラムに組み合わせるのはこの楽器でリサイタルを開く通例であるが、今回 幣は、同じ兵庫出身の新進作曲家である薮田翔一への委嘱作品を取り上げたほか、シューベルトの「アルペジオーネ・ソナタ」を後半の曲目に据えるなど、バラエティに富んだ選曲で堂々たる演奏を聴かせた。オーケストラ奏者としての今後の活動を祈念するとともに、コントラバスのソロのレパトリーの開拓と充実した演奏に期待を込めて、ここに奨励賞を贈ります。(小味渕彦之 音楽クリティック・クラブ)

■《贈られた賞状》


 音楽クリティック・クラブ賞 奨励賞
   幣 隆太朗 殿

 あなたの「コントラバス・リサイタル2016」(九月五日、神戸文化ホール中ホール)における演奏は、楽器の持つ制約を感じさせないほど流麗で歌心にあふれており、何よりもコントラバスとしての楽器の存在感以上に、活き活きとした音楽を感じ取ることができるものでした。コントラバス奏者としての今後の多様な演奏活動の展開に期待を込めて、ここに奨励賞を贈ります。
 二〇一七年一月一七日
         音楽クリティック・クラブ
           メンバー 連名

flyer
 幣 隆太朗さんに賞状を渡す 音楽クリティック・クラブ 小味渕彦之さん。

…………………………………………………………

◆ 音楽クリティック・クラブのメンバーは下記の通り。(17.1.16 現在)
  伊東信宏 日下部吉彦 小味渕彦之 鴫原眞一 嶋田邦雄 白石知雄 椨 泰幸 出谷 啓
  寺西 肇 中村孝義 能登原由美 響 敏也 福本 健 横原千史 (以上 50音順)


このページの《トップ》へ戻る
ホームページ》へ戻る